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どんなに気心が知れても、最低限のマナーは守る
同僚に腹を割って話せる相手がいる人は、幸せである。
気心知れた同僚に、上司にはできない相談事や仕事のグチがいえれば、それだけでストレスが解消することも多い。
しかし、どんなに気心知れていそうな相手でも、最低限のマナーは守るべきだ。
とくに新人のうちは、相手も緊張して、あなたに合わせてくれているのかもしれない。
それを気心が知れていると早合点して、年長の友人同士のような言葉づかいや態度に出ては、相手を不愉快にさせることもある。
「気心が知れる」ためには、少なくとも2~3年はかかると思ったほうがいい。
イヤな同僚は、長所を探す
同僚とうまくやっていくコツは、なるべく“敵”をつくらないことだ。
人間には誰でも長所と欠点があるが、相手の欠点ばかりを見ていると、その相手がしだいに嫌いになり、いずれは“敵”をつくると出世のさまたげになる……などというケチな話ではない。
一見イヤな相手とでもつき合えるのが大人というもので、そうなるまでの人間収養があなたを一回り大きくする。
それには、どんなイヤな相手でも、欠点ばかり見ないで長所を見つけるのがいちばんなのである。
人の悪口はいわない、同調しない
酒の席では、同期が集まって上司の品定めをするものだが、誰かが「あの課長は気にくわない」といっても、「じつはおれも苦手なんた」などと同調しないほうがいい。
こういう話は、いずれその課長の耳に入るものだし、そもそも人の悪口をいうのが得意な人間で、大人物といわれるような人はいないと思っていい。
酒の席でこの手の話になったら、さっさと話題を変えることだ。
また、こうした席では、“事情通”が社内人事などについて「ここだけの話」を開陳することがあるが、鵜呑みにするのは禁物。
また、事の真相はどうであれ、こうした話を別の同僚や先輩にしゃべるのもよくない。
同僚からお金は借りない
原則的に、同僚とのお金の貸し借りはタブーである。
しかし、同僚から借金を申し込まれたときは、少額なら黙って貸してやる。
ただし、これは1回限り。
ついでにいえば、借用書など書いてもらう必要はなく、返済も迫らない。
どこかに寄付したとでも思うことである。
女性社員に雑用を頼むときは
上司が、若手の女性社員に「これ、コピーね」と気軽に雑用を頼んでいるーー。
これは上司の“時間給”を考えると、そのほうか会社として得だから。
あなたがまだ平社員だとしたら、女性社員に雑用を頼む権限はない。
とはいえ、どうしても彼女たちの手が必要なときもある。
その際は、くれぐれも言葉づかいに気をつけること。
彼女はあなたの専属秘書ではないのだから、当然、他のもろもろの仕事を抱えている。
まず、相手の都合を確かめ、「申し訳ないんですが、これをコピーしてもらえませんか?」と丁寧に頼むのか当然のマナーである。
ベテランの女性社員との付き合い方
どんな職場にも、いわゆる“お局さま”と呼ばれるベテランの女性社員がいる。
上司も一目置いている彼女たちには、当然、大先輩として接する必要がある。
一見すると怖い存在だが、彼女たちは、仕事や取引先との関係などに精通しているから、あなたの仕事のミスを指摘してくれたり、アドバイスをしてくれるありがたい先輩。
味方にするのが賢明である。
そのためには、一にも二にも言葉づかいやマナーを守ることだ。
もちろん、ベテランだろうが若手だろうが、すべての女性社員にぞんざいな言葉づかいをしないことはいうまでもない。
「自分が女性だったら、どう思うか」を考える
女性社員とのつき合い方というと、セクハラや男女関係の問題についてふれないわけにはいかないだろう。
どんな行為がセクハラにあたるのか、それを挙げだすとキリがないが、ひと言でいえば「自分が女性だったら、どう思うか」と考えること。
腫れ物に触るようや接し方をする必要はない。
日頃から自分の品性に磨きをかけ、紳士たろうと努めていれば、セクハラ問題など起こりようがない。
また、女性社員と恋愛関係になったときは、基本的にはバレないことである。
結婚となれば、婚約が内定した時点で上司に報告する。
別れる場合は、これも紳士的に、というしかない。
新人に仕事を教える前に思い出したいこと
まずは、新人に対してけっしてエラそうな態度をとらないこと。
そのうえで、自分の新人時代を思い出してみることだ。
先輩からアドバイスされて助かったこと、イヤな思いをしたこと、恥をかいたこと。
あなたの後輩も同じ道をたどるはずで、そうであれば、新人に対してどう指示やアドバイスすればいいのかがわかる。
資料集めを指示する場合、「インターネットショッピング関係の資料を買ってきて」としかいわなければ、ただ同じテーマの本を目につく限り買ってくるだけだろう。
しかし「今度、インターネットショッピングに参入することになり、会議で叩き台となる資料が必要。かなり専門的なものが欲しい」といえば、資料を集めるときの目のつけどころがわかるし、新人の意気込みも違ってくる。
つまり「何のための仕事なのか」を、具体的に相手に伝えることが重要なのだ。
「こんなこともわからないの?」とバカにしない
最初に丁寧に説明して、一度仕事を任せたら、途中で後輩にうるさく口出ししないことだ。
「こんなこともわからないの?」とバカにしないこと。
ミスしたときは、適切に叱り、ちゃんとフォローすること。
そして、時にはちょっと大げさにほめること。
いずれも、あなたと先輩の関係を“反面教師”にすれば、思い当たるはずのことである。
また、後輩は必ず先輩のマネをする。
あなたが上司にぞんざいな口の利き方をすれば、その後輩もあなたにぞんざいな口の利き方をするようになるだろう。
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