目次
商談の前に、タイムリミットを確認しておく
商談に来たものの、話がスムーズに進まない。
終わりの時間が近づいてきたが、まだ話し足りないことがある。
こんなとき、「もう少し話を聞いてください」と強引に進めるのは堅いやり方ではない。
所要時間内に話をまとめられなかったのは、こちらのミスである。
それを棚上げして「もう少し……」と切り出すのは、礼儀知らずと受け取られてもしかたがない。
商談に入るときは、何時まで時間をもらえるかを確認しておくこと。
アポの段階では1時間と約束していても、相手の都合で45分しか取れないこともある。
「1時間の約束をもらったのだから、自分には1時間話をする権利がある」という態度では、今後のいい関係は望みにくい。
商談が予定時間を超えそうなら
予定時間がきたのに、商談相手が気づいていないこともある。
こんなときは、いったん話をやめたほうがいい。
あとで時間オーバーに気づいた相手に迷惑がかかることもある。
予定時間を超えて話をつづけたいなら「予定時間がきましたが、もしよろしければ、もう少しつづけさせていただけないでしょうか」とソフトに申し出ることである。
話に興味をもっているようなら、そのままつづけてということになるが、どうしても時間がとれないなら別の時間を設定してくれるはずだ。
興味がないなら「次の予定があるから」と断ってくるはず。
こんなときは無理に話を進めず、引き下がったほうがいい。
早めに話を切り上げるべきサインとは
予定の時間内であっても、話している最中に相手が時計を気にしたり、ソワソワする、あるいは社内の人間からメモが回ってきたようなときは、そろそろ切り上げたいと思っている証拠である。
こんなときは、それ以上話をつづけてもムダ。
適当なところで話を切り上げて、引き揚げたほうがいい。
依頼内容や条件は、はっきり説明する
仕事を頼む際、「あのー、できればお願いできないか、なんて思ったりして……」などと、あいまいな言い方をするのはタブー。
こんな言い方では、相手は、途中で仕事内容がコロコロ変わったり、お金を値切られたりするのではないかと心配にもなるというものだ。
仕事を頼むときは、依頼内容や条件を説明して、そのうえで承諾してもらえるか否かを確認する。
「商品サンプルを来週の水曜日までに5個納品していただきたいのですが、よろしいでしょうか。予算はいつもどおり、○○円でお願いしたいのですが……」という具合である。
難しい依頼をするときは
条件が厳しい依頼をするとき、相手の気持ちを和らげる気配りのひとつも欲しい。
べつに口ごもる必要はない。
「お忙しいところ、無理をいって誠に申し訳ないのですが」「今回は予算が少ないもので、○○円しかお支払いできないのですが」など、条件をはっきり伝えたうえで、申し訳なく思っているという気持ちを伝える。
もし条件面などで、相手が誤解しているようなときは、すぐに相手に確認する。
とりあえずこのまま話を進めて、あとで解決しようなどとすると、話がこじれてしまいかねない。
お互いに条件面をすべてクリアしておくことが、もっとも重要である。
条件の緩和を求められたら
厳しい条件を飲む代わりに、取引先が「期日をあと1日、延ばすことはできませんか」などと、別の条件を提示してきたとしよう。
そんな場合、引き受けてもらうためだからと、相手に合わせて、へたに折れたりしないことだ。
無理なら無理ときっぱり諦めて、別の依頼先を頼む潔さもビジネスでは重要。
自分で判断しかねるならば即答はしないこと。
必ず上司の判断をあおぎ、そのうえで返答すべきだ。
打ち合わせ中のマナー
携帯電話は、ビジネスマンにとってなくてはならないツール。
しかし、マナー違反が目立つのも、この携帯電話である。
打ち合わせ中に着信音が鳴り、「ちょっと携帯が入ったんで、待っててもらえますか」などとそのまま話しだす人がいるが、これなど論外というほかない。
相手は貴重な時間を割いて、あなたと打ち合わせをしているのだ。
明らかにマナー違反であり、「お忙しいようなので、今日の打ち合わせは終わりにしましょう」といわれても文句はいえまい。
打ち合わせ中は、携帯電話の電源は切るか留守番電話にするべきだ。
かかってくる電話を待つときのマナー
商談中とはいえ、どうしても取らなければならない電話があるときはどうするか。
そんなときは、あらかじめその旨を相手に伝えておこう。
その場合も、いかにも「電話を待ってます」とばかりに、机の上に携帯電話を置くのは失礼。
服やカバンの中にしまっておき、かかってきたら「失礼します」と断って電話に出る。
このときも、会話はできるだけ手短にすませるか、「いまは打ち合わせ中なので、終わってからかけ直します」というのがマナーであることはいうまでもない。
商談後に折り返し電話をかけるときの注意点
打ち合わせが終わったからといって、相手の会社の廊下でいきなり電話をかけるのは失礼である。
商談相手に見られては気まずいし、廊下で電話をされるのは、相手の会社の人たちにも迷惑というもの。
また、聞かれてはまずい話題の場合もあるはずで、どんなに急ぎの用事であっても、外に出てからかけるようにしたい。
出張のアポ取りは、素直に自分の希望を伝える
出張で商談をする際は、一度にたくさんの人に会うことも多い。
アポイントメントを取るときの優先順位は、当然ながら仕事の優先順位に沿ってということになる。
ふつうアポを取るときは、相手の都合を優先するものだが、出張の場合は「4月1日に出張でそちらに参りますので、できれば午後に訪問させていただきたいのですが」と、恐縮しつつも素直に自分の希望を伝えればよい。
初対面の相手でなければ、相手も事情を察して、できるだけこちらの予定に合わせてくれるはずだ。
また、はじめての土地では移動に思わぬ時間がかかったり、意外に商談が長引いたりすもの。
アポとアポの間には十分余裕をもたせておくのがコツである。
現地の支社には必ず連絡を取る
出張先に支社や支店があるときは、今回の仕事に支店が関係するしないにかかわらず、必ず連絡を取っておく。
支社や支店の人間は、なんといっても現地に精通している。
訪問先の情報から現地での接待に適した店まで、前もって連絡しておけばいろいろ教えてもらえるはずだ。
現地の支社の人間に協力してほしいときは
支社に関係のない仕事だか、ぜひ協力してほしいことがあるーー。
そんな場合、あなたに協力するのは、いくら身内の人間とはいえ、いわば“手弁当”の仕事になる。
支社に寄るときは丁重にお礼を述べ、ポケットマネーで手土産を持参するくらいの気配りが欲しい。
もちろん、日頃から支社の人間とつき合いがあれば、こうした協力はよりスムーズに行われるもの。
そのためには、彼らがあなたのところに出張にきたときは協力を惜しまないなど、関係を密にしえおくことも大切である。
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