お造りを食べるとき、ワサビの正しいつけ方は?
お造りを食べるとき、ワサビを醤油に溶く人、刺身に添える人、人それぞれだ。
でも正式のマナーでは、ホントはどっちなのだろう?
じつは、これ、どちらもOKなのである。
和食のマナーでは決まりはなく、おいしいと思う食べ方をしていい。
ただ、一般的には、刺身の種類によってよりおいしく食べられるワサビの扱いがあるとされている。
参考までに紹介すると、鮪などの赤身の場合は、魚の味そのものがしっかりしているうえ、白身よりも厚く切ってあるので、醤油にワサビを溶いたほうが、鮪のコクとワサビ醤油が渾然一体となったおいしさを堪能できる。
一方、鯛、平目、かれいなど淡白な味の白身魚や、そぎ身造りのように薄く切ってある場合には、刺身にワサビを添えるもよし、醤油に溶くもよしである。
焼き魚を汚くならずに食べる秘訣
焼き魚は食べ方のむずかしい料理の代表格。
とくに、尾頭つきの塩焼きなどでは上手な箸づかいが必要になる。
切り身もあなどれない。
若狭焼きのウロコのついた皮つきの切り身などがあらたまった席で出されたりすると、とまどってしまうものだ。
尾頭つきの魚の場合、上の身を全部食べ終わったら、ひっくり返さずに中身と身の間に箸を入れて骨をはずすが、切り身の皮が上になって出た場合はどうすればいいのだろうか。
やはりひっくり返していけないものなのだろうか?
この場合は、箸でひっくり返して皮を下にしてかまわない。
そして、指先で皮を押さえながら、身と皮の間に箸をすべらし、身をはずしていく。
皮が苦手でないならもちろん口に運んでもいいが、皮は残しても大丈夫だ。
皮を残す場合は、身を食べ終わったあと、はずした皮を皿に表向きにして置くようにしよう。
食べたあとが美しいこともマナーの重要な点。
こうした配慮で、皿の上が見苦しくないよう整えたい。
エビのチリソース、殻付きエビの上手な食べ方は?
日本でも人気の中華料理の定番メニュー、エビのチリソース。
ただ、このエビが殻付きの状態で調理されて出されることがある。
殻付きもおいしくていいのだが、殻の扱いをどうしたらいいのか、食べ方に困ってしまう。
家庭で食べるならいざ知らず、一流の中華料理店ではどう食べればいいのだろうか?
エビは、殻と身の間にうま味が詰まっている。
そこで、殻付きエビを食べるときは、殻をむかずにそのまま口の中に入れて、うま味を存分に味わえばいい。
そうして身だけを食べたあと、口に残った殻は、手で口元を隠して箸で取り出そう。
フォーマルな中華料理で自分だけご飯を頼んでもいい?
ふだん、おかずとごはんを一緒に食べている日本人にとっては、こってりした中華料理を食べていると「あー、ごはんが欲しい」と思うときがある。
中華ランチの定食では、ごはんも同時に出てくるが、フォーマルな中華料理では、前菜→スープ→大菜(メイン)→ごはんもの・麺類→点心・デザートの順に出るのが正式。
ごはんものも大皿のチャーハンなどで、みんなで取り分ける。
日本料理では、はじめからめいめいに料理がきちんと分けて出されるが、中華料理の場合は「集餐」といって、1つの大皿からそれぞれ自分の皿に取り分けて食べる様式をとる。
これは、同じ皿の料理を食べることでコミュニケーションが深まり、人の和が強まるとする考えによるものである。
この礼を基本にすえた中華料理のマナーからすると、1人だけ白飯を頼むのは、他の人に対して失礼にあたるのだ。
したがって、カジュアルな席では許されることもあるが、白飯はふつう頼まない。
頼むなら、メインの最後のタイミングで。
ごはんは食べたい料理とを同時に注文するのがベターだ。
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