【食事のマナー】洋食のいただき方

ナイフとフォークを使うコツ

ナイフとフォークは、基本的には、自分の手の延長部分と考えて使うといいだろう。

持つ場所は、握り部分から外れなければ、真ん中でも端でもどこを持ってもかまわない。

自分の食べやすいようにすれば、案外スムーズにできるようになるものだ。

コツとしては、料理に応じて、そのつど握り直すこと。

魚の骨を外したり、肉を上から切ったりするとき、握り直せば扱いやすい。

慣れないときは、フォークを右手に持ちかえてもよい。

また、豆を食べるときは、転がらないようフォークの背を利用して豆をつぶすとすくいやすくなるので覚えておこう。

 

ご飯はフォークの腹にのせる

最近ではあまり見なくなったが、かつてはフォークの背にご飯をのせて、食べにくそうに口に運んでいる人をよく見かけたものだ。

この、なんとも奇妙な食べ方は日本独特のもので、欧米ではまったく見られない。

そもそも、丸くなっているフォークの背にご飯をのせて食べること自体、無理がある。

こんな曲芸のようなことをする必要はまったくない。

ご飯を食べるときには、左手に持ったフォークを上向きにしてご飯をすくい、右手で持ったナイフで形を整えて、口に運べばよい。

フォークを右手に持ちかえてもいい。

してはいけないのは、ご飯が盛られた皿を手に持って食べること。

これは絶対にNGである。

 

ワイン選びはソムリエに任せる

同席した相手がワインを選ぶなら問題ないが、困るのは、あなたがワインを選ばなければならないときだろう。

黒服のソムリエにワインリストを手渡されると、それだけで緊張してしまう人もいそうだが、べつに複雑なマナーがあるわけではない。

どのワインを選んだらいいかわからなければ、ソムリエに任せてしまえばいい。

これは少しも恥ずかしいことではない。

ただ、そのときに予算を告げるのを忘れないこと。

でないと、目の玉が飛び出るような高級ワインを選ばれてしまう可能性がある。

最初から予算が少ないとわかっている場合は、ハウスワインをオーダーしてもいい。

 

ワインのテイスティングをすすめられたら

「ワインは、テイスティングのときが困る」という人が少なくないが、これはただの儀式と考えればよい。

そもそも、料理のおいしいレストランが粗悪なワインを出す可能性はまずない。

ワイングラスの細い脚の部分を持って、ワインをちょっと口に含む。

そして、ソムリエに軽くうなずけば、それで終わりだ。

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スープは手前からすくう

スープを飲むとき、ズズッと音を立ててすすってしまう人がいるが、スープはすするものではなく、流し込むものである。

前かがみになって口をスープ皿にもっていかないよう、スプーンを口に運ぶようにする。

スプーンに入れるのは、スプーンの7分目ほどの一度で飲める量。

スプーンの横から流し込むと、音を立てずに飲むことができる。

スープをすくうときは、手前から向こうにスプーンを送ってすくう。

スープが少なくなったら、皿の手前を少し持ち上げて、スープを集めるとよい。

間違っても、皿を持ち上げて飲み干すことのないように。

残ったスープはパンにつけて食べてもよいが、格式の高いパーティーなどでは控えたほうがいい。

 

パンはちぎってからバターを塗る

フルコースの場合、パンはスープを飲み終わってから食べるのがマナー。

スープを飲みながらパンを食べてはいけない。

また、フランスパンやロールパンは、ひと口大にちぎってからバターをつけること。

バターを塗ってからちぎるのは無作法である。

ただし、トーストの場合はバターを塗ってからちぎってもかまわない。

バターは、必要な分をパン皿に取り分けてから使うこと。

共用のバターホルダーからそのつど取ってパンに塗っている人がいるが、それはNGと心得よう。

さらに、パンを口に運んでいるときに、もう一方の手にパンを持っているのも、ガツガツした印象を与えて見苦しい。

 

パスタを上品に食べるには

パスタは、フォークで数本すくいとり、くるくると巻きながら食べるようにする。、口に入る程度の大きさに巻くのが目安で、パスタをたくさんとらないことが肝心。

多すぎると、口の中に入りきらず、ズルズルとすすることになりかねない。

日本ではフォークの他にスプーンが出されることもあるが、スプーンは使わなくてもいい(イタリアではフォークだけで食べる)。

殻付きの貝が入っているときは、左手で殻を押さえながらフォークで身を取り出す。

スープパスタのスープを飲むときは、左右どちらの手でスプーンを持ってもかまわないが、フォークは置いておくこと。

 

スマートにナプキンを使う方法

食事がはじまってから終わるまで、ナプキンを膝の上にのせたまま、まったく使わない人を見かける。

しかし、ナプキンは、服を汚さないようにガードするだけのものではない。

食事中のお客様に使ってもらうために用意されたものなのだから、ソースやスープが口の周りについたときには、ナプキンを使って拭き取ればいい。

「拭き取る」とはいったが、実際は拭くのではなく、軽く押さえるという感じ。

ゴシゴシと口を拭くのは見苦しいことこの上ない。

また、口紅などでグラスを汚したときも、指でそっとぬぐいとり、その指をナプキンで拭くようにする。

食事が終わったら、ナプキンは軽くたたんで、テーブルの上に置いておこう。

 

落とした食器は自分で拾わない

ナイフやフォークを床に落としてしまった!こんなときは自分で拾わず、店の人に拾ってもらうようにする。

軽く手を挙げれば、接客係が気づき速やかに処理してくれる。

この際、同じテーブルで食事している人には「失礼しました」と詫びの言葉をひと言いっておくと、大人の対応ができる人と思われる。

飲み物が入ったグラスを倒して中身がこぼれたときも、同様に対応すればいい。

こぼれた飲み物がテーブルから流れ落ちないように、ナプキンで押さえることはしてもいいが、処理は接客係にすべて任せるようにしたい。

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