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おしぼりは手だけ拭く
周りの目も気にせず、おしぼりで顔から首筋にかけて拭いている人を見かけるが、これはとても品のない行為。
そもそも、飲食店で出されるおしぼりは、飲食の前に手を拭くためのもので、顔を拭くためのものではない。
食事中に、おしぼりで口を拭くのもNG、
口を拭くならナプキンを使えばいい。
手を拭いたおしぼりで、テーブルのちょっとした汚れを拭く人もいるが、これよいただけない。
服などにこぼしたときのような緊急の場合を除いて、おしぼりは手だけを拭くものと心得よう。
食事中は音を立てない
食事中の音は、相手にとても不快な思いをさせる。
ゲップを慎むのはもちろんだが、スープをズルズルとすすって飲む、クチャクチャと音をさせてものを噛む、食べ物を口に入れたまま話す、ガチャガチャと音を立ててナイフやフォークを使う、ドンッとグラスを置くなど、食事中に音を立てることはすべてタブーと心得たい。
また、蕎麦はズズズッと音を立ててすり込むのが通だといわれるが、店内に響き渡るかのように音を立てるのはいきすぎ。
すする音の大きさにも限度がある。
テーブルの上に肘をつかない
食事の際には姿勢にも気をつけたい。
もっとも見受けられる悪い姿勢は、テーブルに肘をつくこと。食事のマナーとして、肘をついて食事するのは恥ずかしいことだと自覚したい。
さらに、イスに斜めに腰かけて足を組んでいると、だらしなく食べている印象を与えるし、器に顔を近づけて覆いかぶさって食べる犬食いも下品に見える。
ゆったりとした態度でなごやかに歓談しながら楽しく食事したいものだが、気持ちはリラックス、姿勢はきちんと、が基本。
だらしなくならないよう、できるだけ背筋を伸ばした姿勢わキープしよう。
手のひらより小さな器は持ち上げる
和食で左手を受け皿代わりにするーーとくに女性には、これを上品なしぐさだと思い込んでいる人が多いようだが、じつはむしろ不作法になる。
刺身などを食べる場合は、醤油皿を手に持つようにすること。
ご飯のお茶碗を左手で持つように、和食では、左手に器を持って食べるのが作法だ。
もちろん、煮魚や焼き魚ののせてある皿、てんぷらや刺身の盛られている皿など、大きな皿は持ち上げないが、小皿や小鉢は手に持って食べる。
およその基準として、手のひらよりも小さな器は持ち上げる、と覚えておくといい。
ふたつきの器の料理、ふたをどう扱う?
ふたのついた器でりがいくつか出てきたときは、最初にすべてのふたをはずす。
1つふたを開けて、食べ終わったら次の料理のふたを開けるのはマナー違反。
外したふたは上向きにして、右側にある器のふたは右側に、左側にあるふたは左側に置くようにする。
会席盆のときは、会席盆の外に置く。
ふたを外すときは、もちろん両手を使うこと。
左手で器を押さえるように添え、右手で外す。
塗りもののふたが開きにくいときには、両側から器を少し押せば、ふたと器の間に隙間ができて開けやすくなる。
「の」の字を書くように開けるのもコツである。
また、食べ終わったら、ふたはそのままにせず元通りにする。
裏返しにして器にかぶせるのは、見苦しいだけでなく、器を傷つけることもあるからタブーだ。
熱いものを吹いて冷まさない
湯気の立った熱々の料理というのは、見るからにおいしそうだが、食べるのには苦労する。
しかし、熱くて口に入れられないからといって、口をとがらせてフーフー息を吹きかけて冷ますのは、子供のすること。
行儀のいい行為とはいえない。
たしかに出された料理はすぐにいただくのがマナーだが、火傷しそうなくらい熱いものを無理して食べることはない。
熱い料理は口に入れられる程度に冷めるまで待ち、ゆっくりと堪能するのが大人の作法というものだ。
レモンを搾るときは反対の手で覆う
揚げ物やサラダなどに、櫛形に切ったレモンやライムが添えられていたら、どのように扱っていいのかわからないなどと、ためらうことはない。
親指と人差し指でつまみ、グッと搾ればいい。
ただし、その際、果汁が飛び散るのを防ぐために、反対の手で覆いをするのを忘れないように。
ちょっとしたことだが、さりげなく手を添えるしぐさは、いかにも食べ慣れたスマートな人といった印象を与える。
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