目次
女性客の服装は
披露宴の主役は新郎新婦である。
とくな花嫁にとっては、一生に一度の晴れ舞台。
その花嫁よりも目立つような服装は避けるのがお約束である。
したがって女性は、白いドレスはNG。
フォーマルなシーンにふさわしいセミアフタヌーンドレスかドレッシーなワンピースを。
気負ったオシャレは悪目立ちして浮いてしまうので新婦を引き立てるようなドレスを選ぶようにしたい。
和服であれば、未婚者は中振り袖(大振り袖は花嫁と重なることがあるので)、既婚者は訪問着か付け下げにする。
男性客の服装は
目立ちすぎないようにするのは男性も同じ。
ブラックスーツやダークスーツ。
白のワイシャツに、ネクタイは、白か白黒のストライプ、あるいはシルバーグレー。
靴はフォーマルなものが無難だ。
なお、タキシードを着る場合は、新郎がお色直しで着ることがあるため、カラータキシードは避けて黒色のものを選ぶ
受付を頼まれたらすべきこと
披露宴の受付を頼まれたらすべきこと
披露宴の受付を頼まれたら、両家の代表と心得て、態度や言葉づかいには十分に気をつけたいもの。
服装もきちんとしたものを選びたい。
不測の事態に備えるためにも、当日は会場に早めに着くようにする。
また、招待客に尋ねられることが多いので、トイレ、控え室、クロークの場所も事前に確認しておきたい。
受付中は、ここに気をつける
受付がはじまったら、立ったまま招待客を迎え、一礼して「本日はお忙しい中、ありがとうございます」と丁寧にお礼をいい、芳名帳に名前を記入してもらう。
祝儀は両手で受け取り、名前を確認して預かる。
多額の現金を預かるので、勝手に受付を離れるのは禁物。
席を外すときは行き先を告げ、必ず誰かが受付に残るようにする。
集まったご祝儀は、まとめて会計係か新郎新婦に手渡そう。
席に着いたら簡単な自己紹介を
披露宴の会場のテーブルに着き、先に着席している人がいたら、一礼してから席に着く。
初対面の人がいた場合は、簡単な自己紹介をしておく。
「新郎の大学時代の友人の○○です」など、新郎新婦どちらのどういう関係かを手短に説明すればいい。
最初の挨拶でなごやかな雰囲気をつくることができれば、披露宴を楽しく過ごすことができるだろう。
開宴前の自己紹介のタイミングを逸したときは、乾杯のあとが話しかけやすい。
同じテーブルに知り合いの人が多く、みんながくつろいで宴を楽しんでいる中、1人だけ初対面の人がいたときなどは、その人が孤立しないような心遣いをするのもマナーのうちである。
携帯電話で写真撮影するときは
披露宴の写真撮影でも、カメラやデジカメでなく携帯電話を使う人は多い。
しかし、せっかく盛り上がっている披露宴で携帯の着信音が鳴っては、いい雰囲気に水を差すことになってしまう。
携帯はマナーモードにするのを忘れないようにしたい。
また、携帯で写真を撮られることに不快感を覚える人もいるので、そのあたりも気をつけたいところだ。
緊急の電話が入ったら
携帯に緊急でどうしても出なくてはいけない連絡が入ったときは、目立たないように席を立ち、会場外で手短にすませるようにする。
ひな壇にいる新郎新婦からは来客の様子がよく見えるもの。
携帯での対応を見て、忙しいのに来ていただいて申し訳ないなどと思わせてしまったら、せっかくな祝福の気持ちが伝わらない。
こんな忌み言葉に気をつける
スピーチを頼まれて「本日は重ね重ねおめでとうございます」といったーー。
このセリフ、一見、何も問題なさそうだが、「重ね重ね」は忌み言葉である。
「何度も繰り返す」という意味で「結婚と離婚を繰り返す」というイメージにつながるからだ。
「皆々さま」も、同じ理由でタブーである。
ほかにもある忌み言葉
「ケーキを切る」なんて、うっかり口をすべらしそうだが、そんなときは「ケーキにナイフを入れる」と言い換える。
「切る」はふたりの「縁が切れる」につながるからだ。
「披露宴を終える」というかわりに「お開きにする」というのも同じ。
幸せな結婚生活がはじまったばかりのふたりに「終わる」という言葉は、やはり似つかわしくないのである。
同様に「別れる」「離れる」「破れる」もタブーだ。
そのほか、忌み言葉には、去る、飽きる、冷える、帰る、嫌う、滅びる、苦しい、薄い、浅い、とんでもない、とんだこと、塩、梨などがある。
長いスピーチはタブーと心得る
結婚式で嫌われるのが、ダラダラと長いスピーチ。
なかには調子に乗って10分以上も話す人もいる。
しかし、一般的なスピーチの長さの目安は3分間。
400字詰めの原稿用紙だと2〜3枚である。
内容は、自己紹介、お祝いの言葉、結婚するふたりのたのしいエピソードなど核になる話、はなむけの言葉、最後にまた祝福のひと言……の順で簡潔にまとめる。
あまり考え過ぎずに、自分の素直な気持ちをそのまま話せばいい。
暴露話はヒンシュクもの
スピーチに盛り込むエピソードの内容は、あまり“過激”にならないように気をつけること。
とくに失敗しやすいのは、新郎新婦の暴露話である。
笑を取ろうとして、新郎や新婦の過去の恋愛話を得意気に話したりするのは禁物だし、ふたりの肉体関係を連想させる話も避ける。
仲間うちではウケるかもしれないが、披露宴会場には、新郎新婦の両親はもちろん、恩師や上司も列席していることを忘れてはいけない。
できるだけ中座しない
結婚披露宴はおめでたい席なので、最後まで席を立たないのが礼にかなった態度といえる。
とはいえ、やむを得ない理由で中座しなければならないときは、席を立つタイミングに気をつけることだ。
絶対に席をはずしてはいけないのは、誰かがスピーチをしているとき。
新郎の上司が祝辞を述べているのに席を立つようなことがあれば、当人に失礼なだけでなく、新郎の顔もつぶすことになる。
中座するタイミングは、スピーチとスピーチの間などの、拍手でざわついているようなときがいいだろう。
戻るときも、ドアの外でタイミングを見計らって中に入るようにすることだ。
会場から退出するときの注意点
披露宴がお開きになったら、同じテーブルの人に「ありがとうございました」などと挨拶をして、静かに席を立つ。
このとき、自分の名札、メニュー、座席表などは、引き出物と一緒に持ち帰るのがマナー。
退出する順番に決まりごとはないので、自由に退出すればいい。
出口には、新郎新婦や媒酌人、両親がお見送りに立っている。
必ず「すばらしい披露宴でした。お招きくださり、ありがとうございました」「おふたりのお人柄らしい素敵な披露宴でした」などと丁寧に、しかし手短にお祝いとお礼をいって辞去する。
久しぶりに会ったからと、出口で話しこんだり写真を撮ったりするのは、流れを止めてしまうので控えよう。
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